住宅ローンの審査にも悪影響が出る?カードローン返済の遅延

カードローンでお金を借りているにもかかわらず「返済をするのを忘れてた…」というケースは珍しくありません。けれども、うっかり返済が遅延してしまったことをきっかけに大きなトラブルに繋がる恐れもあるのでご注意ください。

もしみなさんが今後「住宅ローン」を組みたいと考えているなら、カードローン返済の遅延は審査への悪影響となります。住宅ローンの契約をする前に、ご自身のカードローンの使い方を見直してみてくださいね。

また、カードローンだけではなく、クレジットカードの支払い遅延も住宅ローンの審査に影響しやすくなっています。クレジットカードも信用が関わるサービスですので、高額ローンを契約する際には見逃せないポイントとして覚えておきましょう。

返すの忘れてた…カードローン返済の遅延は信用を失う行為

カードローンの返済日をうっかり忘れてしまうことは少なくありませんが、その「うっかり」が今後のみなさんの行く末を左右することになります。

カードローン返済の遅延は、利用者としての信用を失う行為です。自分自身のためにも「つい返すの忘れちゃった!」と事態を甘く見ないことですね。

もし返済を遅延してしまった場合、みなさんには次のようなデメリットがあります。

  • 遅延損害金の支払い
  • 金融事故として信用情報機関に登録
  • 他社のローン審査への悪影響

遅延損害金は、各金融業者の「遅延損害利率」をもとに算出されます。利息とは別に支払わなければなりませんので、返済負担が大きくなると理解しておきましょう。

遅延すると「ブラック」に

1日〜数日の遅延などトラブルが最小限で済んだ場合は、信用情報機関に金融事故として登録される恐れは少ないですが、何週間〜何ヶ月という遅延、何度も遅延を繰り返すという行為は大問題です。

  • いわゆる「金融ブラック」になる
  • 借り入れができなくなる
  • 他社のサービスも利用不可に

金融事故情報が登録されると、いわゆる「金融ブラック」という状態になります。世間的にはブラックリストとも呼ばれていますね。

金融ブラックの状態はカードローンで借り入れができなくなるのはもちろん、他社の金融サービスも利用不可です。返済の遅延は自分で自分の首を絞めることになるのです。

他社のサービスはカードローンに限らず、住宅ローンや自動車ローンなどの高額ローンも含まれます。ここでは住宅ローンを契約するケースに注目してみましょう。

審査に落ちる恐れ大!今後住宅ローンを組みたい人は要注意

戸建て住宅やマンションを購入する費用として利用できる住宅ローンは、主に銀行や信用金庫などで契約可能なサービスです。カードローンと同様、審査が必須となっていますが、やはり高額のローンということで審査は厳しくなります。

既にカードローンを契約中・借り入れ中の方でも住宅ローンの審査に通過できる可能性はありますが、カードローンの返済が遅延しているなら話は別です。

返済を遅延している=ローン契約者としての信用性が低いと判断され、住宅ローンの審査に落ちる恐れが高くなります。これから家を購入する予定の方は要注意ですよ。

一定期間記録される事故情報

現在カードローン返済が遅れている場合はもちろん、遅延の状況が改善されても、すぐに住宅ローンの申し込みをすることは控えておいた方が良いでしょう。その理由は以下のとおりです。

  • 金融事故の情報は一定期間登録された状態
  • 登録情報が消去されると「ホワイト」になる
  • スーパーホワイトはかえってデメリットに

遅延の情報が登録された状態は一生続くわけではありませんが、一定期間は情報が残ります。そのため、遅延していた返済額を支払った後も情報は登録されたままなんですね。

消費者金融のカードローンは「CIC」または「日本新用情報機構(JICC)」の信用情報機関に加盟しているケースが多く、遅延の場合は問題解消後1〜5年は情報が記録されます。

情報開示を申し出れば、みなさん自身で信用情報の登録状況を確認できます。削除してもらうことはできませんが、不安な方は自分の現状を把握するためにチェックしておくと良いでしょう。

「ホワイト」は良い状態?

一定期間後、登録状況が消去されると情報は一掃されます。信用情報機関に何も情報が残されていない状態を「ホワイト」と呼びますが、ホワイトの場合もまた審査には不利となります。

ホワイトは「クレジットヒストリー(借り入れ・返済の履歴)がまっさらな状態なので、信用できる利用者か判断するのが難しくなります。その結果、審査にも悪影響が現れるんですね。

これまで一切借り入れも返済もしていない場合は「スーパーホワイト」とも呼ばれます。どちらにせよ信用情報からは判断しにくいため、審査落ちの恐れが高くなるのです。

住宅ローンの審査に通過するために一番良いとされるのは、遅延せずに返済をしている状態です。借金自体が問題なのではありません。一番の問題は「返済を遅延していること」です。

借金をしていてもしっかり返済できていれば、クレジットヒストリー的にはかえって良い印象となり、審査も良い結果になる可能性が高いでしょう。ただし、収入面などが影響して審査に落ちるケースもあるのでご注意くださいね。

原因は他にも!クレジットカードの支払い遅延にも気をつけて

住宅ローンを契約する場合は、カードローンだけではなく「クレジットカード」の支払い遅延にも気をつけてください。

カードローンは利用していなくてもクレジットカードはよく使うという方は多いかと思います。しかし、料金の支払いが滞っているなどの問題が見られる場合は注意が必要です。

その他、リボ払いの限度額がギリギリ、キャッシング枠も設けていてめいっぱいまで借り入れしているなど、クレジットカードの使い方も改めた方が良いでしょう。

カードローンもクレジットカードも返済・支払いをすることがルールです。ルールを守れていない人に住宅ローンの契約をOKするわけにはいきませんよね。クレジットカードも計画的に利用していきましょう。

カードローンは解約するべき?住宅ローンの審査に備えて

もしカードローン返済を遅延しているなら、住宅ローンの契約に限らず、できるだけ早めに支払いを済ませてください。トラブルを悪化させないためにもすぐに適切な対処をしましょう。

また、住宅ローンの申し込みをする前にはカードローンを解約するのもひとつの手です。解約後「解約証明書」を発行してもらうことで、高額ローンを組む上での信頼度も上がります。絶対に審査に通るという保証はありませんが、解約証明書の発行もおすすめですよ。